片付けが崩れる本当の理由
頑張って片付けたのに数週間で元に戻る、という経験はよくあります。理由はたいてい二つです。物が収納より多いか、物ごとに決まった置き場所がないかです。置き場所のない物はとりあえず空いた所に置かれ、その空いた所がテーブルや椅子、床になって、家はまた散らかります。ですから収納家具をもうひとつ買うのは、解決ではなく先送りであることが多いのです。片付けの目的は物をきれいに隠すことではなく、取り出しやすく戻しやすい状態をつくることです。戻すのが面倒な仕組みなら、最初にどれだけきれいに片付けても長続きしません。
順番を守れば疲れにくい
家じゅうを一日で片付けようとすると、途中で疲れて、かえって散らかったまま終わりがちです。引き出しひとつ、棚一段のような小さな単位に分け、その日に終えられる分だけ進めます。ひとつの区画の中では、次の順番を守ると判断が楽になります。
- 全部出す:何がどれだけあるかを目で確かめる
- 種類ごとにまとめる:同じ物があちこちに散らばっていなかったか見る
- 減らす:壊れた物、使わない物、重複した物を抜く
- 置き場所を決める:残った物の行き先を決める
- 必要ならそこで収納用品を買う
何を手放すか
迷ったときは「いつか使いそう」ではなく「最近実際に使ったか」を基準にすると、判断が速くなります。同じ用途の物が複数あるなら、いちばんよく使う物だけ残し、壊れた物や部品の欠けた物は、直す日を決められないなら手放します。それでも決められない物は箱に入れて日付を書いておき、決めた期間に一度も開けなかったらそのとき整理する方法もあります。手放す物は譲る、売る、資源回収、処分に分け、家の中に長く置かないようすぐに動くことが大切です。
物は使う場所に置く
置き場所を決めるときにいちばん大事な基準は、その物を実際にどこで使うかです。はさみを主にリビングで使うなら、書斎の引き出しよりリビングに置くのが正解です。使う場所と置く場所が離れているほど戻さなくなり、結局使う場所の近くに物がたまります。同じ物を何か所かで使うなら、ひとつを持ち歩くより場所ごとにひとつずつ置くほうが片付いた状態が続きます。外出時に持つ鍵・財布・マスクのような物は、玄関の近くに定位置をつくると探す時間が大きく減ります。
高さと頻度で置き場所を分ける
同じ収納家具の中でも、段によって取り出しやすさが違います。腰から目の高さまでは手がいちばん楽に届く場所なので、毎日使う物を置きます。重い物は落ちてもけがをしないよう下の段に、季節用品のようにたまに使う軽い物は高い段に置きます。奥行きのある棚は奥の物を忘れやすいので、取っ手付きの箱に入れて引き出しのように丸ごと出せるようにするとよいでしょう。
- 腰から目の高さ:毎日使う物
- 下の段:重くてかさばる物
- 高い段:軽くてたまに使う物
- 奥:箱に入れて丸ごと取り出す
見えるように、立てて、名前を付ける
物を積み重ねると、下の物を出すときに上の物を全部持ち上げなければならず、結局下の物は忘れられます。引き出しの中の物は立てて入れると上からひと目で見え、ひとつ抜いても残りが崩れません。仕切りで引き出しの中を分ければ物が混ざりません。中の見えない箱にはラベルを貼って中身を書いておけば、家族の誰でも同じ場所に戻せます。片付けがひとりしか知らないルールだと、その人がいないときにすぐ崩れます。
収納用品は最後に、ゆとりを持って
片付けようと決めると収納ケースから買いたくなりますが、物を減らす前に買ったケースは大きさが合わなかったり余ったりしがちです。物を減らし置き場所を決めてから、入れる場所の内寸を測って買いましょう。空間をぎっしり埋めずにゆとりを残すと、出し入れが楽になり、新しい物が入ってきても対応できます。片付いた状態を保ついちばん簡単な習慣は、新しい物がひとつ入ったら似た物をひとつ手放すことです。月に一度ほど散らかりやすい場所を見直せば、大掛かりな片付けをやり直すことは減ります。背の高い収納家具は上に重さが集まると倒れることがあるので、壁に固定し、重い物は下に置いてください。
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